あなたはピノキオと同じかもしれない
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「ピノキオ」という物語を知っていますか?
ディズニー映画にもなっていますので、
誰しも一度は、観たことがあると思います。
おもちゃ職人のおじいさんが作った「ピノキオ」という操り人形。
その人形が、物語の主人公です。
ピノキオはおじいさんの願いにより命が吹き込まれます。
本当の男の子になるために良心役としてコオロギが任命され、
ピノキオとともに、たくさんの冒険をするのです。
今日は、そのようなお話です。
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物語は、コオロギが「星に願いを」を歌い、本を開くところから始まり、
昔、ある田舎町を通りかかったときのことを語ります。
たどり着いたのはおじいさんが営むおもちゃ職人の家でした。
おとぎの国のようにかわいらしいおもちゃがたくさんある中で、
コオロギの目を引いたのは、小さな子どもの操り人形。
人形を眺めていると、おじいさんが飼い猫と一緒にやってきて、
眉毛と口を書いて、その子どもの人形を完成させます。
おじいさんは、その人形を「ピノキオ」と名付けました。
猫と飼っている金魚に「いい名前じゃない!」と言われてしまいますが、
「本人に聞いてみよう」と言うと、
自分で人形の首をたてに動かして、名前をピノキオに決めるのでした。
夜の9時になり寝る時間がやってくると、
子どものいないおじいさんはかわいらしい顔をしたピノキオが
本当の子どもになってくれたなら…とつぶやきます。
その夜はとても星がきれいな夜で、おじいさんは願い星を見つけます。
おじいさんは、ピノキオが本当の子どもになるように
星に願いをかけるのでした。。。
皆が寝静まると、おじさんが願った願い星の光が近づいてきて
金髪の妖精が現れ、ピノキオに命を授けます。
金髪の妖精はピノキオにこう伝えます。
「勇気をもって正直で優しい性格になれば人間になれる」
そして、一部始終を見ていたコオロギを良心役に任命し、去っていきました。
良心役に任命されたコオロギはピノキオに、
誘惑に負けず正しいことをするよう約束させ、
困ったときは口笛を吹いて自分を呼ぶように伝えます。
ピノキオが盛大に転んでしまったことによりおじいさんは目を覚まします。
ピノキオが動いてしゃべっていることに驚愕し大喜びするのでした。
翌朝、おじいさんはピノキオを学校へ送り出します。
ピノキオは学校へ行く途中で、狐とその子分の猫の甘い誘惑に乗せられ、
良心役のコオロギの忠告も聞かず、町でサーカスをしている
ストロンボリー座に売り飛ばされてしまいます。
出かけていたコオロギは、途中でピノキオが学校に向かっていないことに気付き、
急いで追いかけピノキオに忠告しますが、ピノキオは聞き入れなかったのです。
ピノキオは糸のない操り人形としてスターになるのですが
そのままおじいさんの元に帰れると思っていたピノキオは、
家に帰ろうとしたところを座長によって鳥かごに閉じ込められてしまいました。
「良心役はもう嫌だ」と別れを告げにピノキオの元に来たコオロギでしたが、
事の重大さに気付いて脱出を試みます。しかし、鍵はなかなか開きません。
もうおじいさんに会えない…と、ピノキオは悲しみに暮れます。
そこへ、金髪の妖精が現れてピノキオを問いただすのですが、
ピノキオは嘘をついてしまったため鼻が伸びてしまうのでした。
コオロギの説得もありピノキオは反省し、
金髪の妖精の手助けで、ストロンボリー座を逃げ出して家に帰ろうとします。
しかし、また狐とその子分の猫に会ってしまうのです。
今度は遊びの島へ行こうと誘われ、
誘惑に乗ってしまったピノキオは馬車に乗り、
プレジャーアイランドへ向かいます。
2度も言いつけを破り、遊びまわるピノキオに愛想をつかしたコオロギは
ピノキオを置いて帰ろうとしますが、プレジャーアイランドにいる子どもたちは
次々とロバになって町に売り飛ばされてしまうことを知り、
慌ててピノキオを助けに向かいます。
プレジャーアイランドで仲良くなったランピーまでロバになってしまい、
ピノキオ自身もロバの耳としっぽが生えてしまったので、
ピノキオはコオロギの言葉を受け入れてプレジャーアイランドを脱出します。
今度こそ家に帰ったピノキオですが、
2人が家に帰ると家に明かりがついていません。
家にはゼペットじいさんだけでなく、
飼い猫と金魚までもがいなくなっていました。
途方に暮れるピノキオの元に、どこからか1枚の手紙が落ちてきます。
コオロギが手紙を読み上げると、そこにはおじいさんが
なかなか帰ってこないピノキオを心配して捜しに行き、
クジラに飲み込まれてしまったことが書かれていました。
ピノキオとコオロギはおじいさんを救出しようと
海に向かい、2人ともくじらに飲み込まれてしまいます。
なんと、ピノキオはおじいさんとくじらのお腹の中で再会。
ピノキオは急いで火を焚いて煙を出し、くじらにくしゃみをさせて脱出に成功します!
ところが、ピノキオは怒ったくじらに追いかけられ、
おじいさんをかばって岩にぶつかり死んでしまうのです。
動かなくなったピノキオを前に、おじいさんたちは悲しみに暮れます。
そこへ金髪の妖精が三度現れ、おじいさんを助けるために
優しく勇気のある行動をとったピノキオを本物の人間の男の子に変え、
そして、目を覚まさせたのでした。
生きていること、本物の人間になれた喜びを
ピノキオはおじいさんと一緒にわかち合います。
コオロギは外に出て願い星にお礼を言うと、
胸元に良心の証である金色のバッジが現れて
コオロギが感激するところで、ハッピーエンドです。
この物語を振り返ったときに、現代人の人生の例え話のように感じました。
現代に生きる私たちは、社会や企業の歯車の一部になり、
家庭の歯車の一部になり、誰かの歯車の一部になり、
そうやって生きていることが当たり前になっています。
それは、そうした方が楽で、そうした方が無難でもあるからです。
しかし、社会の、家庭の、誰かの一部になっているため
良くも悪くも、歯車として回り続けなければなりません。
歯車になりきる、それがあなたの世界の役目だからです。
その歯車が使えなくなったり動かなくなったりすれば
あなたの歯車の代わりがあてはめられるだけ、です。
でも、あなたという人はかけがえのない人です。
あなたという人の代えは、本来はこの世にいないのです。
だから、ピノキオのように、誰かの操り人形から
命を宿した人にもう一度ならないといけません。
あなたは元々、命を宿されて、この世に生まれてきています。
ピノキオがおじいさんに命が宿るよう願ったように
あなたは両親の願いから、この世に生を受けています。
それにも関わらず、成長するにつれて、
あなたはあなた自身の命を押し殺してしまい、
社会や家庭や誰かの操り人形になっていたのです。
あなたもピノキオのように操り人形から卒業しませんか?
誰かの歯車、誰かの操り人形から脱出して、
命を宿した人になり、あなたの人生を歩みませんか?
ピノキオはおじいさんに命を宿してもらった後、
いろいろな人生経験を踏んで、成長していって
最終的に、良心を学び、人になっていきました。
あなたも両親から命を宿してもらって、
いろいろな人生経験を踏んで、成長してきました。
そして、今、もう一度、その命を輝かせるために
自分自身で、良心を喚起させていきましょう!
ひとつひとつ、自分で、自分の力で歩んでみて
失敗しても反省して、次につなげていきましょう。
そして、ピノキオのように「良心」と共に歩んでいけば
あなたには奇跡としか思えないような道が出現します。
操り人形だった「ピノキオ」が人になった奇跡は、
あなたにも、同じように起こりますよ。